iPhone XRはiPhone XSの廉価版として少し遅れて発売されました。
昔あったiPhone 5cと同じ位置づけになります。
iPhone 5cはそこまで売れたわけでもなく、携帯電話ショップや家電量販店ではオプションなどを付帯させて、強引に売り切った印象が残っています。
そのときの改善課題もあり、今回のiPhone XRはかなり良くなっているなと個人的には感じています。
実際にiPhone XRを使っている人もよく見かけます。
というわけでiPhone XRにちょっと興味がある、契約しようかなと迷っている人のために、レビューや評判、メリットやデメリットなどを見ていきたいと思います。
iPhone XRのレビューや評判
一般的な評判はかなり良く、レビューなどを見てもだいたい高い評価を獲得しています。
- 「Face IDの認証が早くて便利」
- 「ホームボタンがなくても下からスワイプで反応が良い」
- 「7 Plusを使っていたけど画面が大きくなったのに、筐体は小さく軽くなったので扱いやすい」
- 「ライブ配信に使用したら画面良くて、動きなめらかで感動した」
- 「iPhone XRの音良くてありがたい」
- 「ちょっと高かったけど良い買い物した」
だいたいこんな感じで評判はかなり良いです。
もっと細かくスペックで比較してみます。
スペック比較
iPhone 8 | iPhone XS | iPhone XR | |
容量 | 64GB 256GB |
64GB 256GB 512GB |
64GB 256GB |
カラー | スペースグレイ シルバー ゴールド |
スペースグレイ シルバー ゴールド |
ホワイト ブラック イエロー ブルー コーラル レッド |
チップ | A11チップ Bionic | A12チップ Bionic | |
メモリ | 2GB | 4GB | 3GB |
ディスプレイ | 4.7インチ LCDディスプレイ |
5.8インチ OLEDディスプレイ |
6.1インチ LCDディスプレイ |
カメラ | 12MPカメラ(シングル) 5倍デジタルズーム 自動HDR 光学式手ぶれ補正 |
12MPカメラ(デュアル) 光学ズーム 10倍デジタルズーム スマートHDR 深度コントロール デュアル光学式手ぶれ補正 ポートレートモード |
12MPカメラ(シングル) 5倍デジタルズーム スマートHDR 深度コントロール 光学式手ぶれ補正 ポートレートモード |
インカメラ | 7MPカメラ FaceTime HDカメラ |
7MPカメラ TrueDepthカメラ ビデオ拡張ダイナミックレンジ ビデオ手ぶれ補正 深度コントロール |
|
ビデオ | 4Kビデオ 1080p HDビデオ 3倍デジタルズーム |
4Kビデオ 1080p HDビデオ 光学ズーム 6倍デジタルズーム 拡張ダイナミックレンジ ステレオ録音 |
4Kビデオ 1080p HDビデオ 3倍デジタルズーム 拡張ダイナミックレンジ ステレオ録音 |
認証機能 | Touch ID(指紋認証) | Face ID(顔認証) | |
3D Touch | ○ | × | |
ワイヤレス充電 | Qi規格対応 | ||
サイズ | 138.4×67.3×7.3 mm | 143.6×70.9×7.7 mm | 150.9×75.7×8.3 mm |
重量 | 148g | 177g | 194g |
バッテリー | 1,821 mAh | 2,658 mAh | 2,942 mAh |
価格(税別) | 67,800円(64GB) 84,800円(256GB) |
112,800円(64GB) 129,800円(256GB) 152,800円(512GB) |
84,800円(64GB) 90,800円(128GB) 101,800円(256GB) |
気になる項目は赤文字にしています。
比較したうえでメリットやデメリットを見ていきましょう。
メリット
画面サイズが大きい
iPhone XRはXやXSと比較して画面が大きくなっています。
解像度の関係もありますが、その分画面上に表示できる領域が広くなっています。
WEBサイトを閲覧するにしてもよりたくさんの情報を表示できるのはプラスですよね。
画面への焼き付きが起こらない
iPhone XやXSは有機EL(OLED)ディスプレイなので使い方によっては焼き付きを起こしてしまいます。
焼き付きは画面に残像のようなものが残ってしまう状態です。
省エネという利点はあるものの、長時間同じ画面で点灯し続けると焼き付きやすいです。
ヘビーユーザーだとなる確率が高く、有機ELディスプレイよりも液晶ディスプレイが良いという人もいます。
一方でiPhone XRは液晶ディスプレイなのでその心配はいりません。
SoCなどがハイスペック
価格を抑えたモデルにも拘らず、ハイエンドモデルのiPhone XS/XS Maxと同じ「A12チップ Bionic」が採用されているのは本当にありがたいです。
iPhone XRのベンチマークスコアもiPhone XS/XS Maxと変わりません。
メモリもiPhone 8よりも増えて3GBになっていて、iPhone Xと同じですね。
このへんはiPhone 5cから改善された点と言えます。
あのときは完全にスペックを抑えた端末で、当該機種が売れなかった原因だったと思います。
カラーバリエーションが豊富
従来のiPhoneになくて、iPhone XRにあるものと言えば、やはり豊富なカラーバリエーションですよね。
ポップな色からクールな色まで6種類用意されています。
自分好みの色が選べるのはかなりテンション上がります。
外装デザインに高級感
外装はフレーム部分がアルミニウム、背面部分はガラス素材となっており、廉価版とはいえ高級感があります。
スペックだけでなく、見た目からもチープさが全く感じられないので、ほしいと思う人は少なくないはずです。
電池持ちが良い
iPhone XRは電池持ちがかなり良く、カタログスペック上はiPhone XS Maxよりも長持ちします。
誰もがモバイルバッテリーを持ち歩くわけでもないので、外出中に電池切れになるととても困りますよね。
単純にバッテリーの容量も多いのと「A12チップ Bionic」の省エネの恩恵が大きいです。
顔認証搭載
使いやすいか使いにくいかは個人の好みもあるかもしれませんが、ハイエンドモデルと同じFace IDが搭載されたのも大きなメリットと言えます。
廉価版でホームボタンレスデザインが体験できるのって嬉しいですよね。
恐らく今後はホームボタンレスのiPhoneがメインになってくるので、体験価値としては高いでしょう。
カメラがパワーアップ
暗い場所で動画撮影をする上で重要なビデオ拡張ダイナミックレンジの採用は大きいですね。
ポートレート撮影ができるのもかなりのメリットです。
顔認証なので当たり前と言えば当たり前ですが、インカメラは複数のセンサーやカメラを用いた「TrueDepthカメラ」なので、「アニ文字」の利用もできます。
インカメラでも手ぶれ補正や拡張ダイナミックレンジが利用できるので、自分をビデオ撮影するのにも向いています。
4K動画の撮影はiPhone 8から既にできていたので、とくに言及なしです。
比較的に安い
iPhone XSと比較しても充分なスペックで、デザインや仕様もだいたい同じなのにiPhone XSより価格は3万円ほど安くなっています。
最近の端末はハイスペックが故に、端末価格が高くなりすぎているので安いモデルがあるのはユーザーからするととても助かります。
最新機種の機能は使ってみたいけれど、そんなハイスペック求めているわけではないという人は少なくないはずです。
実際高性能なスマホでなにすんだって話ですよね。
SNS利用やちょっとゲームするくらいならスペックを追求するわけではないし、コスト抑えたモデルは需要があるんです。
そういった層が大半なので、価格が安いのは最も大きなメリットではないでしょうか。
ではデメリットもしっかりと見ておきましょう。
デメリット
サイズが大きい
iPhone XRの大きさはちょうどiPhoe XSとXS Maxの間の大きさになっています。
今までのPlusと比較しても、そこまでの大きさはありません。
その割に持った感触としては大きく重いように感じてしまうとしたら、それは筐体の厚みによるものです。
iPhone XRは今までのiPhoneシリーズの中でも一番厚いサイズになっています。
あまり気にならない人もいるかもしれませんが、個人的には薄い方がかなり持ちやすいです。
ベゼルが太い
ホームボタンがなくなり画面占有率がかなり高くなりました。
その部分だけ見れば一見手放しで喜べそうですが、iPhone X、XSよりもベゼルが太いデザインになっています。
わずかな差なのであんまり気にならないかもしれませんね。
ただベゼルの太さにより不格好に見えなくもない……かな?
ホームボタンがない
ホームボタンがないデザインはメリットとデメリットどちらに入れるか正直迷いました。
今までのiPhoneユーザーからすると慣れるまでに時間がかかったり、どうしても使いにくいという声が多いので、デメリットにさせていただきます。
使い慣れるとそこまで不便ではないのかもしれません。
ただ指紋認証に戻してほしいという意見もあります。
とくに日本人はマスクをする人が多く、花粉が飛び交う季節や風邪が流行っている時期はマスクをしたいものです。
しかしマスクをしていると顔認証が認識してくれないんですよね。
3D Touch非対応
3D Touchって意外と便利な機能でしたよね。
対応しているアプリであれば、押し込んでタップすることでダイレクトに動作を実行できるあれです。
他にもトラックパッドのように文字入力の際に入力位置を移動したり、LINEやリンク先などをいちいち開かなくても内容の確認をする「ちら見」ができたり、気に入っていた人は多いと思います。
使っている人は使っていた「3D Touch」ですが、なんとiPhone XRには搭載されていません。
非常にがっかりです。
代わりの機能として「Haptic Touch」に代替されています。
「Haptic Touch」は押し込むのではなく、長押しで3D Touchと似たような機能を持たせているものの、似て非なるものなのが残念です。
シングルカメラ
ハイエンドモデルのiPhoneや他のAndroidスマホのHuawei端末やAQUOS、XPERIAなどでもデュアルカメラは増えています。
中にはトリプルカメラを搭載しているスマホも出てきており、そういった意味では遅れているといわざるを得ません。
あ、でもPixel 3はインカメラがデュアルで、アウトカメラはシングルという変則仕様ですね。
iPhone XRのカメラが特別悪いというわけではありませんが、カメラに力を入れいている端末と比較すると、撮影シーンによっては差が出てしまいます。
夜景はMate20 Xの勝ちですね。iPhone XRと比較して。#Mate20X #iPhone #ICONSIAM pic.twitter.com/xHDnOv3UCW
— PowerMacG6 (@Powermacg6) 2019年3月2日
iPhone XRのアウトカメラでポートレート撮影はできるものの、人物に限られてしまうのは大きなデメリットと言えます。
まとめ
ちょっと使ってみた個人的なレビューとしては、やはり厚さが気になってしまいますね。
iPhone XRを絶賛している声が多いのも、比較対象が以前使用していた端末だと思うので、そりゃ評価高いはずです。
これは比較対象がどの機種かというのでかなり変わってきます。
でもiPhone XRは性能も充分で、カメラも悪くありません。
発売から一度値下げが行われましたが、その効果もあってか、結構売れ始めていると思います。
強いて言うなら3D Touchが一番大きい悩みと言えますが、それ以外は微差レベルなので、あとは差額約3万円の価値があるのかどうかになるでしょうね。