iPhoneX、Xs/Xs Max、11 Pro/11 Pro Maxを使用している人で画面上に残像が残ってしまい、他の画面に切り替えてもまだうっすらと前の画面が表示されている状態になっている人はいませんか?
それを焼き付きといいます。
どうでもいいですが、これらの端末は液晶ディスプレイではなく有機EL(OLED)ディスプレイなので、タイトルの表記(液晶画面)は誤表記となります。

Galaxyシリーズは以前から有機ELディスプレイを採用していたので、画面上で焼き付きが発生している人も多かったのではないでしょうか。
最近だとXperiaも有機ELを採用していますね。

従来のiPhoneも液晶ディスプレイでしたが、Xシリーズから有機ELディスプレイになりました。
※フラッグシップモデルが有機ELディスプレイ、価格を抑えたモデル(iPhoneXRやiPhone11)は液晶ディスプレイを採用。

有機ELの特性としては熱を発しないのでエネルギーロスが少ない、液晶ディスプレイよりも低コスト、そして曲げたりなどの加工が容易などがあります。

液晶ディスプレイと比較してとくに大きいのはバックライトを必要とせず、反応が早く、発色がとても鮮やかになります。
また構造がシンプルなので薄型化にも適しています。

実際に液晶ディスプレイのiPhoneXRと有機ELディスプレイのiPhoneXs/Xs Maxを比べると厚みが違うのがわかるかと思います。
(他にも理由があるかもしれませんが)

しかし有機ELには弱点というか、使用していると液晶よりも致命的な画面不具合(焼き付き)が起きやすいのです。

iPhoneX、Xs、Xs Maxで画面の焼き付きが起きる理由

有機ELディスプレイの欠点として同じ画面を長時間表示させていると、このように画面に焼き付きが発生してしまいます。
これは標準アプリのメモを開いているのに、ホーム画面のアプリがうっすらと残っていますよね。

他にも長時間ゲームをしていた際に、ゲーム内の画面が残ったままという現象が起きます。
必ず起きるというわけではありませんが、みなさんも注意しておいたほうがいいです。

有機ELディスプレイはUV照射で劣化するというデータもあり、その場合は発光層が劣化するので黄色みを帯びた画面になります。
関連性はわかりませんが、そういった紫外線の影響でも焼き付きを起こす可能性は十分あります。

そんなことを言っても、有機ELの特性を元々知っている人はユーザー全体の割合でいうと少数ですし、iPhoneで初めて有機ELディスプレイ端末を使用する人もいるはずです。
画面焼けが起きるとこんな感じで残像のように残ってしまいます。

注意する以前になってしまってからそのような焼き付きが起きると知る人も少なくないでしょう。
ではもし画面の焼き付きが起きてしまったらどうやって直したらいいのでしょうか?

画面に焼き付きが起こった場合の直し方

暗かったり、濃い画面を表示していると気づきにくいですが、明るかったり、白っぽい画面を表示したときに残像を発見して「なんじゃこりゃ!」となるかもしれません。
自分のiPhoneの画面に焼き付きが起きていたらとてもショックですよね。

そうなってしまったときに画面を直す方法はあるのでしょうか。

一時的で軽度の焼き付きであれば電源を切ったり、画面全体の表示を黒い画像で点灯し続けると改善するという噂がありますが、正直それでは直らないと思います。
実際に試してみるとわかりますが、あまり効果はないかなと思います。

もし直ったという人がいたら教えてほしいくらいです。
つまり焼き付きを直す方法というのは、残念ながらないでしょう。

でも実は直せる

おそらく直す方法がないというのは、その端末のディスプレイ上の話です。
これは忘れている人がいるかもしれませんが、Appleには1年間のメーカー保証があります。
(Apple Care+にも加入していれば2年間)

この保証内であれば、有機ELディスプレイの焼き付きは保証対象となります。
※今後あまりにも頻繁に焼き付きが起きて、それに対しての保証修理の申し込みが膨大になった場合は、もしかしたら変わる可能性もありますが……。

保証が残っているのかわからないときは、こちらのAppleのサイトで保証期間の確認ができます。

Apple保証確認サイト

こちらにIMEIかシリアル番号を入力するとその端末に保証が残っているのか確認できます。

「それってどこ見たらわかるの?」という方は「設定」→「一般」→「情報」と進んでみて下さい。
そこにIMEIもシリアル番号も記載してあります。

保証が切れてしまっている場合は有償修理でのご案内となる可能性が高いので、金額など含め一度お問い合わせしてみてください。
画面交換の修理費用が31,800円なので、その金額になるとは思いますが……結構高いですね。

では最後にせっかく直したiPhoneが再度焼き付きを起こさないために、どのような対策や予防方法があるのでしょうか。

焼き付きの対策や予防方法

スリープまでの時間を短くする

待機時間までの設定を短くするのが非常に効果があります。

ホーム画面のアイコンが焼き付いてしまう人というのは、スリープ(自動ロック)までの時間が長過ぎる可能性があります。
これはホーム画面を開いた状態で、長時間放置されてしまうと焼き付きが起こりやすいので、消灯するように設定で短い時間を選択しておくことである程度防ぐことが出来ます。

「設定」→「画面表示と明るさ」→「自動ロック」の項目で時間を設定できます。
効果が高いのは30秒ですが、個人的には短すぎるので1分くらいにしたいところですね。

短くすればするほどバッテリーの持ちも良くなりますよ。

ディスプレイの明るさを調整

より明るい表示にしているほど、焼き付きは起こりやすくなるので、できればディスプレイは明るくしすぎない方が予防方法としては効果が高いです。
といってもずっと暗い状態で表示するのはどうかと思うので、自動調整をオンにしておきましょう。
「設定」→「画面表示と明るさ」→「True Tone」をオンで自動調整が設定されます。

ただし、これは明るい環境だと明るく、暗い環境だと暗く表示されるので、明るいところばかりにいると結局画面が焼き付いてしまいます。
そうならないためにはやはり手動で明るさレベルを中間以下にしておいたほうがいいかもしれません。

あまり明るすぎるのも目に良くないですからね。
使いにくくない範囲で暗く調整してみて下さい。

明るい画面を表示し続けない

とくに焼き付きやすいのがゲームを長時間行うユーザーの画面でしょうか。
画面の明るさを最大にして、長い時間ゲームの画面を表示し続けてしまうと結構簡単に焼き付いてしまうかもしれません。

あとは動画の再生などです。
画面内は動いているのでそこまで気にする必要はないのですが、他の操作キーや全画面にしなかったときに表示される部分などがずっと表示されている状態だと焼き付く可能性が高いです。

動画の再生は全画面ので表示する方が良いですし、例えばサイトの名前なんかが左上にずっと表示されるような動画はあまり長時間再生し続けるのは良くないでしょう。

要するに画面内に固定で長時間表示されている部分が危険というわけです。

温度に注意する

iPhoneを使用していると発熱して、かなり高温になることがあります。
だいたい重たい処理をしているときですね。

ゲームや動画撮影、あるいは重たいアプリの起動などです。

iPhoneが高温になっているときは焼き付きが起きやすいため、温度が高くなっている場合は冷めるまで使用を控えるとより予防につながります。

また直射日光の当たる場所の放置もあまりよくないので、そういった場所に置くのはやめておきましょう。

iOSを最新にアップデート

iOS11から焼き付きを防止する機能が実装されているという話があります。
実際に画面焼けの問題はそれほど深刻で、Appleが有機ELを採用するにあたり、対策をするのは当然といえば当然ですよね。

ですがやはり劣化の軽減はできても、完全に防ぐことは難しいのでしょう。

それでもOSのアップデートにより焼き付かないようにより良く改善されていくとは思うので、そういう意味でもOSのアップデートはなるべく最新にしておいたほうがいいでしょう。

まとめ

画面焼けが起こってしまった人は、保証などがなければもう仕方がないと諦めるしかないかもしれませんね。
高いお金を払ってまで直すほどなのかと……まぁ、気にはなりますけどね。

でももしまだなっていないのなら、もしくはなって無償修理をした人であれば対策を取ったほうがいいと思います。
ヘビーユーザーのみなさんはあまり焼き付きを気にしてiPhoneを使用したくはないと思いますが、焼き付きが起きるよりも予防できる方法があるなら知っておいて損はないと思います。
せめて保証期間が過ぎていないみなさんだけでも、対策を取ってみてはいかがでしょうか。

てか有機EL焼き付きなければすごく優秀なのになー。
ちなみにぼくのGalaxy note8はまだ焼き付いていません。