毎日毎日スマホばかり触ってしまうスマホ依存症。
ツールとしてとても便利なスマートフォンですが、逆に暇さえあればずっと触ってしまう、しなければいけないことがあるのに触ってしまうくらい依存しているなら弊害でしかありません。

スマホ依存症は大人も気を付けないといけませんが、子供の方が危ないとぼくは思っています。
とくに中学生や高校生ですね。

意識的に改善するにはメタ認知や長期的思考が必要で、子供だとどうしても難しい面があります。

中学生や高校生に限った話ではありませんが、スマホ依存症による弊害も心配です。
そもそも中高生でスマホ依存症になっている人はどのくらいいるのでしょうか。

中高生のスマホ依存症の人数は93万人?

スマホ依存症はここ数年で倍増と近年急速に増えているわけですが、厚生労働省によると全国で93万人(ネット依存)との推計結果が出ています。
中高生のスマホ依存者の割合は2割程度になります。

1日の利用時間が5時間を超えていると、ちょっと危ないですね。
一般的に中高生のスマホ利用時間は全国平均で2、3時間ほどという調査結果があります。

食事やトイレ、お風呂のときもスマホを触っている人や寝る前に意味もなくスマホを利用したり、そのまま寝落ちする人は要注意です。

スマホ依存症の弊害

スマホ依存症の学校に関連した弊害としては以下のものがあげられます。

  • 成績低下
  • 居眠り
  • 遅刻
  • 交友関係の悪化

とくに顕著なのが成績低下と授業中の居眠りで、半数近くの生徒が経験しているようです。
また学校に関連しない弊害だと他にもあります。

  • 眼精疲労
  • 睡眠不足
  • 姿勢への悪影響
  • 運動不足
  • 脳への悪影響
  • 内向性の増加

実際に脳への悪影響で前頭前野が損傷しているというデータもあります。
スマホ(ネット)依存者の脳はコカインやヘロインなどの中毒者の脳と似ていることから、「デジタルヘロイン」と言われています。

検索などの調べものをするときも、辞書を使うと前頭前野に活動が見られますが、スマホで検索すると全く働きません。
効率が良く便利なツールですが、その影響は計り知れないものがあります。

スマホ依存症の対策や治し方


スマホ依存は固執、執着、習慣化が主な原因です。
暇さえあればスマホを触ってしまう、意味もなくスマホを触ってしまう、そうしないと落ち着かないなどは典型的な症状です。

道具を使っているつもりが、道具に使われている状態ですね。

治し方や対策として具体的にできることはどんなものがあるでしょうか。

利用の制限

1日のスマートフォンの利用時間が長くなっている場合は、利用時間を明確に決めるのが有効です。
iPhoneはデフォルトの機能で時間の制限を設定できるので活用しましょう。
Androidもアプリを使用すれば簡単に設定できます。

また食事のときは使わない、お風呂にスマホを持ち込まない、寝る1時間前は触らないなど日常生活の中で、スマホの使用を禁止しましょう。

これらは強制的に制限することで非常に効果があります。

通知機能のオフ

スマートフォンをついつい触ってしまう理由として、通知の問題があります。
使わないようにしようとしていても、手元においているスマホから通知がなってしまうと、ついつい気になってしまいます。

急ぎではないのに通知が鳴った瞬間に開いてしまうアプリなどの通知は切っておいた方がいいでしょう。
緊急で対応しなければいけないものは数えるほどしかないので、そういったものだけ通知がなるようにしておけば、他のことに集中できます。

アプリの削除

1日の中で利用頻度の高いアプリがいくつかあると思います。
思い切ってそのアプリを削除してしまいましょう。

アカウントがあるものであれば、一度削除しても再インストール、ログインで再開できます。

依存度合が深刻であるなら、完全に消去してしまった方がいいと思います。
そのアプリはあなたの人生に大した価値を与えてくれないというのは、ほとんどの暇つぶしアプリに言えることかもしれません。

スマホを利用せず他のことをする

スマホを利用せずになにかを別のことを行ってみるのもいいですね。
スマホ内の空間に意識が向いていると、普段見えていなかったものが見えます。

五感を使い、実世界に意識を向けましょう。

スマホを持ち歩かない

どうしてもスマホを触ってしまうという場合は、物理的にスマホを触れないようにしてみてもいいと思います。
実際ぼくは一度スマホを落としてなくしてしまった経験があります。

最初はなにをしていいかわからずとても困りました。
ちょっとした空き時間でも落ち着かずそわそわしてしまう。

そんな状況だと耐えられずにスマホを取り出してしまいますが、スマホを持っていなければそれすらできません。

スマホを使わないという選択肢しかないんですね。
不思議なもので、スマホを持たない生活も最初は苦痛でしたが、数週間もすれば慣れてしまい苦ではななくなりました。
不便ではありましたけどね(笑)

周囲に宣言する

これはスマホ依存症だけではなく、例えばダイエットとか禁酒、禁煙とかで有効な方法です。
自分だけではやめられないので、周りに宣言することでルールの拘束力が強くなります。

日本人だと外聞を気にする人は少なくないと思いますが、それを利用した方法ですね。

そしてこれの良いところは、宣言することでSNS上の交流が一時的に疎遠になっても向こうは理解してくれるというものです。

中高生でもTwitter上で「勉強に集中するから低浮上になります」みたいなことを書いているユーザーがいますが、非常に賢い対策方法だと思います。
SNS上のプロフィールに「スマホ依存改善中」など掲載しておけば、多少レスポンスが悪くてもまともな人は咎めたりしないはずです。

まとめ

依存を治すための行動は難しくなく簡単なものばかりですが、実践するとなるとなかなかできないのが依存症の怖いところです。
言ってしまえば自分との闘いです。
決めたルールをきちんと守れるのか意志力が問われます。

対策や治し方は自発的にできれば言うことはありませんが、親や第三者の協力があれば心強くなります。

あと中高生はとくにコミュニティ世界が狭く、そこに依存してしまいがちです。
SNS上のつながりやネット上のつながりですね。

繋がっていないと不安になる気持ちもわかりますが、特定のアプリやスマホがなくてもまぁ死にませんよ。
自分の時間を大切に、自分の人生を生きましょう。